FC2ブログ

解離の実例から学ぶ「傾向と対策」その1

a01

今回の就活では、「解離持ち」と思われる人がキーマンになりました。解離が恐ろしいのは、解離を自覚するまで同じ過ちを繰り返すこと。対策は「人の振り見て我が振り直せ」だけ。「解離持ち」の人の傾向と対策を自分なりに書いてみます。【撮影地】稚内(詳細不明)

会う前からすでに「誠実さ」が伝わってきたAさん

pic_4o-08

その会社は、私に「誠実な会社っていいな」と感じさせてくれました。その会社の採用担当だったのがAさんです。Aさんの年齢は40代後半で私とは同世代。今回の転職活動中に「この人と一緒に仕事をしたい」と思わせてくれた、最初の人でした。


Aさんは、会う前から誠実さを感じさせる人でした。Aさんの会社はマイナビ転職に募集要項を載せていました。マイナビは募集要項だけでなく、「耳寄り情報」と言って、採用担当者がブログのようなモノを随時更新できるようになっています。ほとんどの会社はこんな面倒なモノを更新しませんが、Aさんはこのブログのようなモノを、数日に一度更新していました。しかもその文面は、とても気が利いていたのです。例えばこんな事が書かれていました。

「弊社では、お盆期間中も面接OKです。念のため書いておくと、他のみんなはお盆休み中です。人事部は交代で休みを取っており、お盆期間も面接対応しています」

昨日も書きましたが、求職活動はともかく待ち時間が長いので、お盆期間中にも面接してもらえるのは、私にとっては大変ありがたいことでした。だからと言って「お盆休みもないようなブラック企業」では働きたくありません。そんな「面接に来る人の心理」を、Aさんは先回りして「耳より情報」へ書いてくれていたのです。


その会社に応募後、Aさんから「面接日程確認」のメールが届きました。そのメールの最後には「暑いのでクールビズでおいで下さい」という一文が添えられていました。面接の時は、夏であろうとジャケットを着るのがマナーみたいですから、私にはこの一文も嬉しかったのです。クソ暑い時期にジャケットを持ち歩く必要がないからです。こんなことを事前にメールで知らせてくれたのは、Aさんだけでした。

Aさんとの面接はフリートークで、心底楽しかった

面接でお目にかかったAさんはでっぷりとしたお腹と笑顔が印象的な人でした。その会社は、元々は一般派遣の会社でしたが、少し前からIT技術者の派遣もするようになったとのことです。その理由がとても印象的でした。


「お客さんから『おたくの会社は信頼できるから、IT技術者も派遣してよ』と強く言われまして」


その会社も、Aさん同様の「誠実さ」がキャラでした。「利益は重視していないし、会社をバカでかくする必要も感じていない。お客さんとのつながりこそ大事」と言い切るくらいで、地に足がついた感じがしました。「顧客重視」の会社は往々にして「中の人は大変」になります。でも社員の口コミを読める「会社の評判」のようなサイトでも、この会社はメチャクチャ高評価で「これは本物だ」と思いました。



Aさんの会社は、技術スキルよりもコミュニケーションスキルを重視していました。だから面接もフリートークという感じでした。Aさんと自然に話が始まり、気がつくと1時間20分くらい喋っていました。そして面接最後の質問に、思わず笑ってしまいました。


「お酒飲めます?」


もちろん「飲めます」と答えて面接が終わりました。この人達と酒が飲める未来を想像し、心が温かくなってAさんの会社を出ました。選考結果は「どんなに遅くなっても7月22日」と言われました。ちょうど1週間後です。

桜は咲かず。Aさんの「無用なウソ」が明らかに

その頃、すでに面接慣れ(ズレ?)していた私は、1週間きっかりで選考結果が出るとは到底思えませんでした。普通の会社の場合ならば、面接のあとその会社内で採用するかどうかを決めますから、1週間もあれば充分でしょう。しかしAさんの会社は派遣会社で、私を必要とする派遣先が決まってから、私に内定を出します。つまり、私を必要とする派遣先が1週間で決まらなければなりません。しかも面接日はお盆の真っ最中の8月14日(火)。今年8月のカレンダーを見てもらうと分かりますが、8月13日(月)~18日(金)は夏休みの会社が大半です。実際、通勤ラッシュ時間帯の電車も、18日まではガラガラでした。


つまり、8月20日(月)~22日(水)のたった3日間で、Aさんは私を必要とする派遣先を決める必要があるのです。そんなにうまく行くか? と思っていました。そこで回答期限の8月22日(水)の午前中に、Aさんへメールを入れて状況を確認しました。すると案の定「先方の担当者が昨日まで夏休みで、明日には返事できると思います」と返ってきました。


ますます「ホントかよ?」と思ってしまいました。なぜなら先方の担当者は、回答期限の8月22日(水)の前日までが夏休み。夏休み明け当日の朝に、初めて私の経歴書を見ることになります。夏休み明けというのは色々とやらねばならないことも多いはずで、私の経歴書なんてそんなに優先度が高いとは思えません。そして人を雇うというのは、例え派遣社員でも年間何百万円ものお金が発生しますから、半日かそこらで決められるとは思えなかったのです。


その頃、Aさんのでっぷりしたお腹がよく脳裏に浮かびました。そして、「そういえばAさんは笑顔がちょっと明るすぎだったかな」とも思いました。


確かにAさんは誠実な人でした。でも誰にでも誠実であろうとして、いろんな無理を重ねているんじゃないかと思ったのです。その無理があのお腹に現われているんじゃなかろうかと。そして無理に無理を重ねた結果、ホルモン異常(解離)を発症して笑顔が明るすぎたのかなと思いました。


私に対しては、少しでも早く選考結果結果を伝えてつなぎ止めたいから「明日には」と言い、先方の担当者に対しては「大事なことだからゆっくり決めて下さい」などと言っているのではなかろうかと。


結局、「明日には返事できると思います」というメールの一文もウソでした。誠実なAさんからはその後もメールは何通も届きましたが、「まだ派遣先が決まりません」という経過報告だけで、「返事」と呼べるモノはもらえずじまいでした。

内定後、Aさんにメールを出したら熱いメールが帰って来て驚いた

私はその後、Aさんの会社ではない会社に内定が決まり、Aさんにメールでその旨を伝えました。するとAさんから長いメールが返ってきて驚きました。そのメールの一部に、こんな事が書かれていました。


私個人としては同年代という事もあり、「一緒に仕事がしたい」という気持ちを持っていたのは、うそ偽りない事実です。規模の大きな会社でしたら、自社で採用を決めて「良い案件」が出るまでは、自社内での仕事に従事していただく事が出来るのですが、現状の弊社の規模ではそれができません。


この1年、何度もこの歯がゆさを経験してきており、今回またかと非常に残念な気持ちでいっぱいです。この気持ちを1日でも早く解消するために、今後も採用活動に力を入れていきたいと思います。


Aさんにとって私はすでに「他社の人」になったわけですから、社交辞令だけのメールでも良かったはずです。でもそれだけ長いメールを書かざるを得なかったというのは、それがAさんのホンネなのでしょう。


Aさんが私のことをかなり買ってくれていたのが文面から伝わってきて、とても嬉しかった反面、Aさんのことを考えると微妙な気持ちにもなりました。Aさんが解離に気づかない限り、その状況からは逃れられないからです。Aさんは「今後も採用活動に力を入れていきたい」と書いていましたが、何をどう力を入れれば根本的な問題が解決するのか、Aさん自身も分かっていないんじゃないでしょうか。だからまた今回も「歯がゆさ」を繰り返してしまったのです。

傾向 無用なウソをついてしまう

対策 無用なウソをつきたくなったら時間を稼ぎ、リラックス後に正確な事実を伝える。

Aさんのように、誠実キャラなのに、つい「無用のウソ」をついてしまう人は、ホルモン異常(解離)を疑った方がいいでしょう。ホルモン異常(解離)がある人は、肝心なときにストレスホルモンの分泌量が減り、リラックス状態となって「頭が真っ白」になります。いつもそんなことを繰り返しているから、自己肯定感がかなり弱いのが特徴です。


Aさんの場合も、顧客や上司、そして私にも誠実であろうとするあまり、最も肝心の「自分に対して誠実」という観点がすっぽりと抜けています。だからつじつまが合わなくなると、ついつい「無用のウソ」をついてしまいます。今回の例であれば、「どんなに遅くなっても8月22日」とか「明日には返事が出来る」のように。そのウソが、結局は後日の自分を苦しめるのです。


なぜAさんが「無用のウソ」をついてしまうかと言えば、本当のことを言えば「私が他社に行ってしまう」と恐れているからです。しかし、上にも書きましたが、私はAさんに対して「一緒に仕事をしたい」と言う思いを抱きました。面接後日にAさんへお礼メールを送った際も、「面接で心が温まったのは初めてです」のようなことを書きました。私は「Aさんの会社でいい」ではなく「Aさんの会社がいい」と感じたのです。


だから「無用なウソ」など不要で、上で私が書いたように、内定が決まるまでの正確な見通しを話してくれればそれで良かったのです。「技術派遣の場合は、先方の会社次第。先方の会社にあなたの経歴書を見せて話をするのが何日。通常ならば、それから何日以内に返事が来ますので、何日に結果をお知らせします」のように。そうすればAさんが判断を下す必要はなくなります。例え私が「じゃあ結構です」と言っても、「無用なウソ」がAさんを苦しめることはありません。


「解離持ち」の人が「無用なウソ」をつきたくなるのは、いつも「肝心なときに頭が真っ白」になるからでしょう。「肝心なとき」に自分が子供みたいになってしまうから、予防線を張る意味で、つい「無用なウソ」を言ってしまうのです。


「解離持ち」の人は、「真実を告げなければならない場合」のように、「頭が真っ白」になりやすい瞬間があるならば、「正確な日程は後日に連絡します」のように時間を稼ぎ、リラックスした状態で正確な日程をメールなどで告げればいいんじゃないでしょうか。


後述しますが、Aさんがいつも感じているという「歯がゆさ」は、Aさんの会社が内定を出す仕組みにあります。正確な日程を話して技術者が逃げて行ったとしても、Aさんの責任ではありません。

傾向 誰かが作った仕組みの中で頑張り過ぎる

対策 充分リラックスした後、それでも面倒だと思うなら仕組みを変えることを相談する。三度相談してもダメなら他社へ行く。

私を含め「解離持ち」の人は、どうも「誰かが作った仕組みの中で頑張り過ぎる」傾向があるようです。Aさんが何度も感じていたという「歯がゆさ」。それは「一緒に仕事がしたい人がいても、他社に取られてしまう」こと。なぜそんなことが何度も起こるかと言えば、「派遣先が決まるまで内定が出せない」からです。


ちなみに私が内定を受諾した会社も技術者派遣中心ですが、内定が先で、その後に派遣先が決まります。ですから他社に取られてしまうことはありません。Aさんの会社も、内定を先に出す仕組みにすればいいのにと、今改めて思います。


Aさんから最後に頂いたメールには本音が書かれていたと思っていますが、書かれていた内容は「この気持ちを1日でも早く解消するために、今後も採用活動に力を入れていきたい」。Aさんが本当にやるべきは、「採用活動に力を入れる」事ではなく、「内定を先に出せる仕組みを作る」ことだと私は思うのですが、肝心のAさんはそうは思っていないようです。「解離持ち」の人は、「自分に誠実」という観点がすっぽり抜けているのです。


「解離持ち」の人は、肝心なときに「頭が真っ白」になりますので、「相談されることばかりで相談するのは苦手」のパターンが多いはずです。Aさんも間違いなくそのパターンと思われます。


何しろ、Aさんの会社は技術者派遣を始めたばかりのため、社内にITのことが分かる人はAさんただ一人。Aさんが「歯がゆさ」を感じていたとしても、同じ次元でその苦しみを理解してくれる人はいない…とAさんは考えているんじゃないでしょうか。そのストレスが、Aさんのあのでっぷりとしたお腹に現われている気がします。でも逆に言えば、Aさんの会社はAさんがいなくなったら、ITのことが分かる人がいなくなります。Aさんはものすごく有利な立場にいるのですが、その立場をご本人が理解していないのです。


Aさんの場合も、休日に自宅などでリラックスして、ホルモン異常(解離)が出づらい状況を作り、どうすれば「歯がゆさ」を二度と感じずに済むかを考えればいいだけではないでしょうか。そうすれば必然的に「内定を先に出す」体制に行き着くと思います。そしてリラックス状態の中で、自分の置かれている状況を俯瞰してみればいいんじゃないでしょうか? 例え「解離持ち」で「相談するのが苦手」でも、毎回「歯がゆさ」を繰り返すのがいいか、「内定を先に出す」体制を作ろうと上に相談するのがいいか考えてみればいいのです。


Aさん以外にそんなことを言い出す人もいませんし、Aさん以外に上を説得できる人もいません。「仏の顔も三度まで」と言いますので、三回は最低でも相談し、それでも「内定を先に出す」ことができないなら、綺麗さっぱり辞めてしまえばいいのです。Aさんほどの人が、そこまでしてそんな会社にとどまる理由はありません。


次回

前回

関連記事

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply