「自宅にリラックススペース作り」こそが、復活のきっかけだった
私はFAP療法を通じて、自己嫌悪は回復を遅らせるだけで「不要な感覚」だと知りました。自己嫌悪をやめるには、自宅にリラックススペースが必要だと痛感しました。ここでは、「自宅にリラックススペース作り」が復活のきっかけとなったことを、実例で説明します。【撮影地】北海道・樺岡
ともかく一番辛かったのは「自己嫌悪」
【撮影地】北海道・稚内(所在不明)
うつ病秒読みまで追い詰められた私は、FAP療法の祖・大嶋信頼著「『いつも誰かに振り回される』が一瞬で変わる方法」を読んで、FAP療法を受け始めました。
幸い、今は完全復活したと自覚できましたが、その間は辛い時期でした。その時期を振り返り、「もう二度とあんな体験はしたくない」と思います。一番苦しかったのは、なんと言っても「自己嫌悪」。
「何をやっているんだろう、オレ」
一度自己嫌悪に陥ると、そこで思考が全て止まって時間ばかりが過ぎてしまいます。自己嫌悪から逃れるため、糖質取り過ぎなどの「回避行動」に出てしまい、かえって回復が遅れてしまいました。
復活のきっかけは「自宅にリラックススペースづくり」だった
【撮影地】北海道・稚内(所在不明)
たまたまリブレやFitbitと出会って、血糖値と睡眠を安定させたら、こんな気持ちになりました。
楽しむことまでは出来なくても、リラックスは出来る。リラックスすら出来ない時でも、リラックススペースにいるだけで自己嫌悪は和らぐ。ならば、リラックススペースを自宅に作ろう…。
今振り返ると、この三段論法には飛躍があります。妻にこの話をした時、「なんで自己嫌悪がリラックススペースとつながるのかよく分からない」と言われてしまいました(笑)。
その時は気づきませんでしたが、実は「自宅にリラックススペース作り」というのは、復活のきっかけとして極めて合理的な方法でした。FAP療法との相性もバッチリというか、FAP療法そのもののを無意識に実践するようなモノだったからです。だから私は第一段階に「リラックススペース作り」を入れています。
当時の私は、意味は分からずとも、この三段論法で自宅内にリラックススペース作りを始め、それが復活のきっかけになったのは事実です。そのリラックススペースでバランスログやFAP療法の「心に聞く」をやっていたら、「今の本音」らしきモノが見えてきました。「今の本音」さえ掴めるようになれば、一気に状況が変わりました。
なぜ自己嫌悪がリラックススペースとつながるのか、そして「自宅にリラックススペース作り」が復活のきっかけとなるのか、じっくりと説明していきましょう。
リラックススペースにいると、自己嫌悪が少し和らいだ
自己嫌悪がリラックススペースとつながる理由は、極めてシンプルです。
リラックススペースにいれば、自己嫌悪が少し和らいだのです。当時の私のリラックススペースは、普通車のグリーン車、自宅の湯船、喫茶店などでした。自分にとって「快」と思える場所にいれば、イヤな気持ちが少し和らぐのは、みなさんも経験したことがありませんか?
心身の状態が悪かった当時の私は、いつでも「自己嫌悪」が渦巻いています。何遍も書きますが、「自己嫌悪」は時間を止めてしまいます。「オレは、一体何をやっているのか」と考え出すと、そこで思考停止となって時間ばかりが過ぎ、何も出来ずに一日が終わってしまいます。
だから自己嫌悪モードになっている時は、意識高い系の行動は無理です。
自己啓発本に多く書かれている「不安は紙に書き出せば消えていく」と言うことも、今なら真実だと分かります。しかし、自己嫌悪モードの時は「それすら出来ないから自己嫌悪」なのです。自己嫌悪モードの自分に出来ることは、あまり多くありません。
だからこそ、当時の私は糖質過多になってしまったのです。これらは全て回避行動です。回避行動はどこまで行っても回避行動に過ぎません。ゼロはいくら足してもゼロ。自己嫌悪が時間を止めてしまうというのは、こういう意味です。
でも自己嫌悪モードの自分ですら、リラックススペースへ足を運ぶことは出来ました。自分が「快」と感じるリラックススペースへ足を運ぶことは、非常に敷居の低い行動でした。その点がありがたかったです。
リラックススペースへ行けば、「自分の感覚」がクリアになった
リラックススペースへ出向いてしまえば、「自分の感覚」がクリアになります。
当時の私のリラックススペースだった、普通列車のグリーン車2階席を例に話を進めましょう。普通列車のグリーン車2階席は、窓が非常に高い位置にあり、他の電車や、駅にいる人たちを見下ろせます。
多くのモノを車窓から見下ろしていると、自分が置かれている状況を俯瞰できるような気がして来ます。いつの間にか「自己嫌悪」という厚い雲が晴れて、「自分の感覚」がクリアになるのです。
「自分の感覚」さえクリアになれば、出来ることが急に増えます。本も読めるし、いろいろな計画を立てたり、急に世界が広がるのです。止まっていた時間が動き出すのです。
しかし、いつもこの技が使えるはずはありません。外のリラックススペースには、大抵お金がかかるからです。そして私は退職して、収入が閉ざされていたからです。
自宅の個室では、「自分の感覚」がクリアにならない
【撮影地】北海道・稚内(所在不明)
一方、自宅の個室へ戻ると、自己嫌悪の厚い雲が周囲を覆って、大したことはできなくなります。
自宅にいること自体がイヤなワケではありません。妻や娘と話をしている時は癒しを感じるのに、自分の個室へ戻ると、イヤな気持ちがどこからか入り込んできてしまうのです。
逆に言えば、自分の個室では「自分の感覚」がクリアにならないが故に、わざわざ自宅の外にリラックススペースを求めていたといえるのです。
FAP療法を受け、それなりに時間が経ったら、その理由が分かってきました。FAP療法の祖・大嶋さんの著作にも繰り返し書かれています。
脳の中には「ミラーニューロン」という「人の行動をまねする」神経細胞があります。
1996年にイタリアの脳科学者によって発見された神経細胞の「ミラーニューロン」は、他人の動作を見ているとき、脳の中で自動的にその他人のまねをする、ということが分かっています。
(中略)
脳のネットワークは意謙しなくてもいつもつながっており、自分にとって悪い情報も勝手に流れ込んできます。
当時、自分の部屋の中は、たくさんの本やモノで溢れていました。自分の部屋の中を見渡せば、ベンチャー企業に勤めていた時代のモノなどが、無造作に置かれています。こう言ったモノから、忘れたい記憶が私の脳に入り込んで、自己嫌悪の念が浮かんできたと考えられます。
でも、当時の自分には、ミラーニューロンなど知りませんでした。自己嫌悪モードになってしまった私には、それらのモノを片付ける気力が湧かないが故に、いろんなモノが放置されていたわけです。
しかし、ここでFAP療法の「魔法の言葉」が効力を発揮してくれました。
FAP療法の「魔法の言葉」を唱え、個室から「不快」を取り除くことから始めた
【撮影地】北海道・稚内(所在不明)
FAP療法がありがたいのは、「今すぐに使えるテクニック」があると言うことです。
自己嫌悪モードの私には、大好きな「東洋的発想」は重すぎました。「悩みなど本当は存在しない。だから悩む必要はない」と言われても、悩みが湧いてくるから自己嫌悪になるのです。
FAP療法では、「こう言う時はこんな言葉を唱えると楽になる」と細かく場合分けされており、あまり頭を使う必要がありません。当時は、上記の本に載っていた「知恵と力の調整」や、下記の本に載っていた「沈着冷静と瞬発力」をよく唱えていました。
深呼吸しながらこれらの言葉を何度か唱えると、少しの間だけ読書や考え事が出来るようになります。
同時期に読んでいた、「ずっとやりたかったことを、やりなさい(2)」には、こんなことが書かれていました。
行き詰まったとき、そこからどうやって抜け出せばいいかわからず、無力感を覚えることがある。そんな時はあまリ一途にならないはうがよい。思い詰めず、なんでもいいから、創造的な活動に打ち込んでみよう。ちょっとした創造的活動をするだけでも、犠牲者の立場から抜け出すきっかけになる。
(中略)
次に挙げるようなことを試してみよう。紙に1から20まで番号を振リ、自分にできそうな「小さな創造活動」を20挙げる。①台所の窓枠にペンキを塗る。
②寝室のドアにレースのカーテンを下げる。
(後略)
なるほどと思い、私も早速やってみたら、23項目ぐらい出すことが出来ました。それを改めて読んでみたら9つは「不快」を取り除くというものでした。
- 不要品をヤフオクへ出品する
- 書斎の段ボールを片付ける
- 書斎の本をスキャン業者へ出す
- 机の周りを断捨離する
- 会社時代の文書を整理する
- 机の引き出しの中を断捨離する
- 無駄な出費がないか、月々の引き落とし額を見て考える
- 録画したテレビ番組を整理する
- 寝室を断捨離する
最初にやろうと思ったのは、不要品をヤフオクへ出品することでした。カメラのレンズ、ノートパソコンなど、売れそうなモノは結構ありました。
まずモノを売りたくなった理由は、今ならば分かります。仕事をしてもいないのに、カウンセリング代が毎週かかることを心苦しく思っていたのです。できるだけお金をかけないように考えすぎることが、かえって自分をがんじがらめにしていたのです。
例えば、当時の個室内で最も体積を占めていたのは書籍でした。お金があれば、個室内の書籍をスキャン業者へ出せば一瞬で片付きます。しかしお金をかけないでと考えれば、捨てるか否かという話になってしまいます。捨てちゃったあとに読みたくなった時はどうすれば…などと考えると、結局何も出来ません。
結局、この時はヤフオクで得た小金を使って、個室内の書籍の大半を下記のスキャン業者へ出しました。一冊150円ほどかかりましたが、部屋の中が一気に片付きました。
書籍の断裁と電子化サービスを提供しております。大切な蔵書をていねいに、電子書籍化いたします。
個室に取り入れる「快」を探し始めた
【撮影地】北海道・稚内(所在不明)
ヤフオクで小金を得て、お金をケチりすぎるのは自分の首を絞めるという教訓も得て、だんだん動きやすくなってきました。
書籍がなくなって、自宅の個室が急にガラーンとしてので、小物でも置こうと思いました。小物はWebより紙の雑誌の方が見やすいのですが、雑誌を大量に買うお金はありません。
そこで利用を始めたのがAmazonの読み放題サービス「Kindle Unlimited」です。これは月額980円で、様々な本や雑誌が読み放題になるサービスです。月々980円ならば、あまり懐が痛みません。
読み放題の対象となっていた書籍で、偶然読んだのが、下記の岡田斗司夫の本でした。
この本は、21世紀のご時世に、「紙のノートを使って思考すること」を、全力で勧める本でした。ちなみに私は、1987年からワープロやパソコンで日記を書いています。読み放題の「Kindle Unlimited」でなければ、絶対に読まない本でした。
すると、これが猛烈に面白くて、紙のノートで考え事をしてみようと思いました。久々に手書きに戻ると、指が猛烈に痛くなるし、使っていた「もらい物のボールペン」は、しょっちゅうかすれて「不快」です。
しかし、近所に大きな文房具屋がなく、ボールペンのためだけに出かけるのは面倒です。何より面倒なのは、店頭に何百本もあるボールペンのうち、自分にぴったり合うボールペンを探すこと。ちなみに私の妻ならば、店頭でそのボールペンを探すことが「快」なのでしょうが、私にとってそういう行為は「不快」なのです。
そんな時役に立ったのが、これまた読み放題の「Kindle Unlimited」の対象となっていた「モノクロ」というモノ情報誌。「広告なしでひたすらテストする」という、平成版「暮しの手帖」です。
そこでボールペンの比較記事が載っていました。世の中には「ボールペン専門ライター」なる職業があり、その人達が一定の基準でテストを行ない、「文字が早く書ける筆記用具1位」として勧められていたのが、下記のボールペン。Amazonで2,000円程度でした。
早速それをAmazonでゲットして試してみたら、「なんだったの今までのボールペンは?」というくらい「快」な書き味。紙のノートに文字を書きながら考え事をすることが楽しくなりました。
たかだか、「紙のノートを使って思考すること」一つであっても、「快」な手順(岡田斗司夫の本)や、「快」な道具(ボールペン)があることを知りました。そしてご丁寧に、「快」を簡単に見つけ出す手段(モノ雑誌「モノクロ」)が用意されていることを知りました。これらが全て月々980円の範疇で出来てしまうのです。
Amazon信者と思われるかもしれませんが、この時代に生まれてよかったと心底思いました。ちなみに大嶋さんの本も結構「読み放題」に含まれています。探してみて下さい。
こうして、自宅の個室内で「快」の数が増えて行くに従って、個室にいる時間がどんどん長くなっていました。
自宅の個室で、FAP療法最強の武器「心に聞く」が出来た!!
自宅の個室にいることが「不快」ではなくなってきたある日、ふと「心に聞く」をやってみようと思いました。
「心に聞く」は、FAP療法の「最強ツール」とでも言うべき存在です。
「心よ、今、自分は何で腹を立てているの?」のように、頭に「心よ」と付けて、「今の本音」を尋ねれば、「今の本音」がすぐ聞けるという方法です。お気づきの方は多いと思いますが、FAP療法の「心」が、このブログで言う「今の本音」です。
ちなみに「心よ~」と言う方法を、正式には「心に聞く」というそうです。私は普段「心よ」と勝手に呼んでいますが、このブログでは「心に聞く」に統一しています。
これまで、FAP療法で「魔法の言葉」である「本音モード」「知恵と力の調和」「沈着冷静と集中力」などを紹介してきました。これらの言葉は確かに効果がありますが、言葉を覚えて、場面によって使い分ける必要があります。
それに対して、「心よ、自分は何で腹を立てているの?」と、怒りの原因などを心に直接聞けたら、こんなに便利なことはありません。「魔法の言葉」が一方通行なのに対し、「心に聞く」は双方向なのです。最強と言われる意味がお分かりでしょう。
なぜ「心よ」と尋ねるだけで「今の本音」が聞けるのか、そのメカニズムは、上述の大嶋さんの「『いつも誰かに振り回される』が一瞬で変わる方法」に書かれているので、引用しましょう。
昔の賢者は人と一切接触しないように山や砂漠にこもって修行をして本来の自分に戻ろうとしていました。
でも、簡単に本来の自分に戻る魔法の言葉があります。
それが「心よ!」です。
「今、お腹が空いていますか? 」と質問をされたときに、頭に「ハイ! 空いています!」とか「いいえ! 空いていません!」などがその瞬間に頭に浮かびます。
それが思考です。
この思考は本当に自分のものなのか、それとも隣の人の脳のネットワークから流れてくるものなのかの区別が付けられません。そこで「心よ!」と質問の前にタグを付けてみると、その区別が付けられるようになります。(タグ=宛先の目印みたいなもの)。
当時の私は何度も、「心よ、自分は何で腹を立てているの?」とか「心よ、本当に退職しちゃっていいの?」とか尋ねてみました。しかし、いくら「心よ」とつけてみても、返事などありません。
大嶋さんの本に書かれている通り、「お腹が減ってる?」と問いかければ「減っている」とか「減っていない」とかは、すぐ分かります。でも、なぜ怒っているのかというのは、心に尋ねてみても分かりません。体のことは分かっても、心のことは分からないと思い込んでいました。
しかし、FAP療法を始めて2ヶ月くらい経ち、自宅の個室で「心に聞く」をしてみると、確かに「心よ」の返事が聞こえたのです。
正確にいえば、私の場合は言語の形では返ってきません。例えば「心よ! 私と心の間に邪魔がありますか?」と尋ねると、誰かの顔がぼやーんと浮かんでくると言う感じです。
大抵は、いつも同じ顔が同じ順序で浮かんできます。しかしある時、いつもは自分にとって好意的な妻の顔が、最初に浮かんできてビックリしました。そのため妻の行動を注意してみていたら、私に対して言いたいことがあるのを感じ、事なきを得ることが出来ました。
一度でもこんなことが出来るようになれば、もう自宅の個室にいるのが楽しくて仕方なくなりました。何しろ、自宅の個室にいるのに、いつも以上に頭がクリアで冴え渡っているのです。つまり、この頃になると自宅の個室は、名実共にリラックススペースになったのです。
自宅の個室に入るだけで、自己嫌悪が消えるようになった。不眠まで解消!!
リラックススペースづくりを始めたばかりの頃、自宅の個室にいるのは苦痛でした。しかし「不快」なモノを取り除き、「快」を取り入れているうちに、「心に聞く」が使えるようになりました。
「心に聞く」で得られた「今の本音」は消えやすいので、素早くメモする必要があります。そんな時には、前述した紙のノートと、めちゃめちゃ「快」のボールペンが大活躍しました。
紙のノートのままでは検索性が悪いので、「今の本音」をパソコンへ入力すると、たかだか文章を入力しているだけなのに「快」が生まれます。何しろ「今の本音」ですから、それを再確認するだけで幸せな気持ちになります。
「快」なボールペンが、さらに「快」を生み出してくれるのです。
自宅の個室にいる時間がますます長くなり、自宅の個室にいる間は「自己嫌悪モード」がすっかり影を潜めました。自己嫌悪の厚い雲がありませんから、本も読めるし、いろんな計画も立てられるし、止まっていた時間が激しく動き出したのです。
一度そうなってしまうと面白いもので、外出先などで「自己嫌悪モード」になった時は、自宅の個室に入りさえすれば、「自己嫌悪モード」が消えることを発見しました。これがいわゆる「条件付け」というヤツでしょう。
当時の私は不眠で、一日3時間くらいしか通しで眠れませんでしたが、個室で「心に聞く」をすると、なぜか爆睡するということも発見し、寝る前に「心に聞く」をするようにしたら、不眠も解消しました。
このようにして、「リラックススペース」を作ったことが、回復のきっかけとなったのです。それでは今日のお題の最後、「リラックススペースを作ると、なぜ回復のきっかけになったか」をご説明しましょう。
リラックススペース作りは、「感覚」と「快不快」の最強トレーニングだった!!
【撮影地】北海道・遠別~稚内(所在不明・国道232号・道道106号遠別~稚内間)
なぜ「リラックススペースを作ると、回復のきっかけとなるか」は、今となってはよく分かります。リラックススペース作りは、「感覚」や「快不快」を感じるトレーニングになっていたのです。
FAP療法は、常に「自分の感覚」と「それが気持ちいいか、気持ちよくないか」という「快不快」に注目します。
一般常識や「親としてどうあるべきか」といった「正しい悪い」に注目してしまうと、当時の私のように本音を感じる力が弱まった人は、自分の本音をますます感じられなくなってしまいます。しかし「感覚」や「快不快」というのは自分だけの世界ですから、本音に近い情報が得られる…という理屈のようです。
リラックススペースを作った時、私はまず「不快」なモノを取り除き、「快」を取り入れました。知らず知らずのうちに、自分の「感覚」を常に把握して、「それが気持ちいいか、気持ちよくないか」という判断を繰り返していたのです。
しかもリラックススペース作りの際は、五感をフルに使います。部屋の中のモノを片付けようと思えば、目で見て、必要であれば手に取ります。食べ物がどこかから見つかった場合は、匂いも嗅いで試食もします(笑)。
それを残すか手放すかを考えるのは、全て自分の「感覚」です。「快」と思えば残し、「不快」と思えば手放します。判断基準は全て自分です。
心身ともに調子の悪かった当時の私は、自分の「感覚」や「快不快」を感じる能力が弱くなっていました。だからこそ「自己嫌悪モード」に陥ってしまったのです。「自己嫌悪モード」というのは、要するに「今の自分以外の情報で頭が埋め尽くされた状態」だからです。
でもリラックススペースを作るにあたって、自分の「感覚」と「快不快」を繰り返し確認していると、「今の自分の情報で頭が埋め尽くされた状態」になります。かつてはトキめいたものでも今はトキめかないのならば、それは「不快」。「ありがとう」と言って手放します。
自分の「感覚」と「快不快」を繰り返し確認していると、自分の「感覚」や「快不快」は鋭敏になっていきます。自分の「感覚」や「快不快」が鋭敏になればなるほど、「自己嫌悪」は弱くなり、動ける時間が増えていきます。
動ける時間の中でさらに「不快」を捨て、「快」を増やしていけば、自己嫌悪の時間がさらに減るという良循環が起きてきます。これこそが、リラックススペース作りが回復のきっかけとなる理由だと思うのです。
リラックススペースが整ってきたら、バランスログの出番!!
じゃあ、リラックススペースが形になってきたらどうする? 「感覚」や「快不快」を普段から使っていないと、また衰えちゃうんじゃないの?
いい質問ですねえ。そのためにバランスログがあります(笑)。
「バランスログ」では、自分の「感覚」や「快不快」を毎日記録します。最初からバランスログをやってももちろん効果はありますが、「感覚」や「快不快」があまりにも弱まった状態では、満足に書くことすらできないことが考えられます。
だから、まずリブレやFitbitで自分の情報を取得するのを第一段階、リラックススペースを作りながら「感覚」や「快不快」のトレーニングをするのが第二段階、その次の第三段階として、バランスログを書くことをオススメしているのです。
じゃあ「心に聞く」と「バランスログ」の関係は?
またまたいい質問ですね。2018年現在、バランスログで今時点の「感覚」と「快不快」を充分に確認してから「心に聞く」をやると、非常に効率的であることを実感しています。
仕事で人に会う時、その人のfacebookなどを確認しておいた方が、話がしやすいですよね? 「心」は同じ自分ですが、「いい質問」を持っていた方が、いい気づきを得やすくなります。
バランスログで、リブレやFitbitの客観情報をざっと見て、今時点の「感覚」や「快不快」の主観情報をざっと確認していると、自分に聞いてみたい質問がよく浮かんできます。だからバランスログを少しやってから「心に聞く」を始めると、本当にビックリするくらいいい気づきが得られます。
ここは長くなるので、また次回以降にお書きします。
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