自分のリラックススペースがどこか、すぐに言えますか?
私はFAP療法を通じて、「自己嫌悪は不要な感覚」だと気づきました。不要な自己嫌悪をやめるには、まずはリラックス。ここでは自分のリラックススペースの変遷をたどってみます。【撮影地】北海道・恵北
学生時代は、普通列車ボックス席と無人駅
リラックススペース | 普通列車のボックス席、無人駅 |
頻度 | 年2回(春休みと夏休みの計70日) |
リラックスツール | ウォークマン、紙とペン |
学生時代の私は、春休みと夏休みに計70日くらい北海道を旅行をしていました。目的は鉄道写真を撮ることと、ユースホステルで色んな人と知り合うことでした。
当時は親元で暮らしていましたから、一人旅をすると言うことは、この上なく開放感がありリラックスしていたと思います。しかしそうは言っても貧乏学生です。幸い、当時は最強の武器がありました。周遊券と無人駅です。
周遊券とは、現在の青春18きっぷを最強にパワーアップしたような切符でした。何しろ、北海道中の特急が20日間乗れて、しかも北海道までの往復急行料金・往復運賃込みで4万円。それを学割で3万円。一日あたりたった1,500円しかかかりません。当時のバイトの時給は現在7~8割ですから、これなら貧乏学生でも買えます。
一度北海道へ入ってしまえば、もはや最強。喫茶店に入れば金がかかりますが、列車ならタダ。当時の私はバリバリの鉄チャンですから、ヒマさえあれば列車に乗っていました。しかも当時はいろんなローカル線が残っていて、上の写真のように「空気輸送車」みたいな状態で走っていたのです。
普通列車のボックスシートを一人で占領して、車窓を眺めながら、今はなきウォークマンで音楽を聴き、眠くなったら爆睡…。いやあ至高の時でしたね。そして「あ、この辺りは景色がいいな」と思えば、途中の駅で降りて、列車と風景を入れて撮影です。
そして夜は無人駅に宿泊。いわゆる駅ネで、もちろんタダ(笑)。
何しろ廃止されるようなローカル線で、しかも「景色がいい」場所にある無人駅ですから、周囲の人家のなさと言ったら、現在の秘境駅レベル。
列車の撮影もユースホステルも楽しいのですが、私にとっては「発作系」の楽しさなので、結構疲れます。それを「空気輸送車」や「秘境駅レベルの無人駅」で、一人になって癒すのです。
当時の私にとって、紙とペンも大切なリラックスツールでした。ユースホステルなどであった面白い経験を、一人になった時に書きためていくのです。書いているうちにいろんな事が思い出されて、一回の経験が何度も楽しめる気がしました。
この当時はワープロ専用機が全盛で、この手書きの記録を家に帰ってから三ヶ月かけてワープロで清書していました。のんびりした時代でしたね。
ちなみにこの無人駅は、平成元年に廃止されたJR北海道・天北線の恵北駅。このページの最初の写真は、この翌日に撮ったモノです。
独身時代は、車の中とグリーン車
リラックススペース | 車の中、特急列車グリーン車 |
頻度 | 月1回くらい |
リラックスツール | iPod、ノートパソコン、本 |
独身時代と言っても、22歳から37歳まで15年もあるので、後半の方を書いています。前半は金もないし、やっていることが学生とほぼ一緒でしたので(笑)。
私は、30歳を過ぎた頃、独立してフリーのライター兼ITエンジニアになりました。時間の自由はあったので、毎月のように北海道へ旅行をしていました。なぜ北海道ばかりかと言えば、写真の師匠と出会い、北海道の最北端・稚内を本格的に撮影し始めたからです。ちなみに、このブログの写真は、全てこの頃に撮影したモノです。
師匠の影響で、鉄道ではなく風景写真を撮るようになりました。
学生時代より撮影機材が増えて重くなり、車を使うようになりました。自分の車ではなくレンタカーです。フルフラットになる業務用のバンが私の定番でした。バンは長く借りても安いし、フルフラットにしたスペースで寝れば宿代がかからず、限られた収入でも、旅にたくさん出かけられます。
風景写真の撮影は、まさに「発作系」で、過酷そのモノでした。稚内は緯度が高いため、夏は日がやたらと長く、朝は2時半、夜は8時半過ぎまで撮影できてしまうのです。
撮影の合間、バンを景色のいい場所に止め、後ろのドアを開けて昼寝をするのが幸せな一時でした。
撮影をしていない時は、特急列車のグリーン車によく乗っていました。グリーン車というとリッチな感じがしますが、実はこの頃、北海道には最強の切符があったのです。「北海道フリーパスのグリーン車用」です。
周遊券と違って北海道内限定ですが、7日間有効で、北海道中の特急グリーン車とB寝台が乗り放題で3万円ちょっと。特急だけ乗れる「北海道フリーパスの普通車用」が、当時は2万ちょっとでしたから、差額は1万円ちょっとしかありません。宿代わりにB寝台を使えば、2日くらいで元が取れます。
最初はB寝台目的で買っていた切符ですが、そのうちグリーン車にハマってしまいました。私が今さら言うことではないですが、グリーン車はいいですね(笑)。何時間乗っても腰が痛くならない!!
この頃になると旅のリラックスツールは、紙とペンはパソコンへ変わり、ウォークマンはiPodへ変わっていました。パソコンは性能もバッテリーもよくなり、旅行に必ず持って行くツールとなりました。
学生時代みたいに、旅行の記録を家に帰って入力し直す時間はありません。旅行の日記が旅行中に終わるというのは革命的でした。
車窓を眺めながらiPodを聞くという楽しみも、その頃覚えました。(ちなみにこれは北海道の特急ではなく「サンライズ出雲」のA個室)
ウォークマンの頃と違って、旅行前にカセットをセレクトする手間もなければ、いちいちカセットを変える必要もありません。
それからiPodは「音のフィルター」としても大活躍でした。
グリーン車の車内にも、うるさい人が時々います。以前はそういう時にイライラしてリラックス出来ませんでした。しかしiPodを買ってからは、うるさい人がいる場合は、さっとiPodを取り出して「音のフィルター」で、雑音を打ち消せるようになりました。
周囲の人に影響されず常にリラックス出来るという観点で、iPodも革命的なリラックスツールでした。
あ、夜の車窓は当然これでした(笑)。今思うと、たったスナック菓子2袋でもスゴい血糖値の乱高下があったはずで、これが今の私につながっていたのかと、胸がちょっと痛くなりましたが。
結婚後は、スロウカフェとブルートレイン個室
リラックススペース | スローカフェ・ブルートレインの個室 |
頻度 | 月1回くらい(ブルートレインは年1~2回) |
リラックスツール | iPod、ノートパソコン、コーヒー |
私は38歳で結婚しました。妻は私以上に旅好きで、私と違って海外派。結婚した当時で、すでに20カ国くらい旅をしていました。治安の悪い南米を一人でウロウロするような人でした。
結婚後は、二人で北海道を旅する機会が増えました。
最初は、今まで自分が体験してきたことを、妻に一生懸命紹介していたのですが、これが案外不評。まあ「ここが学生時代に、オレがよく泊まった無人駅」とか紹介されてもねえ(笑)。
というワケで、当時、北海道でブームになりつつあった「スロウカフェ巡り」を始めました。
スロウカフェというのは、地元の自然素材などを多く使った、地域密着型のカフェです。へんぴな場所にあるので「行くのもスロウ」、「料理が出てくるのもスロウ」なカフェがほとんどですが、着いてしまえば景色も食べ物も絶品。宿泊できる店も結構あります。
妻はうまい店や宿を探す天才で、「よくこんな所見つけたね」というところを、見つけてくるのです。下記のような本も何冊も出ているんですが、そう言う本には載っていない、知られざる名店みたいなところを、どういうワケか見つけてくるのです。
飲食して宿泊すること自体がリラックス。そんな楽しさを、妻から教えてもらいました。
あとは、ブルートレインの二人用個室は、素晴らしいリラックススペースでしたね。
当時は上野~札幌の「北斗星」「カシオペア」、大阪~札幌の「トワイライトエクスプレス」の三本が走っていて、全部乗りました。鉄チャンの私からすると、一番長く22時間も乗れた「トワイライトエクスプレス」が最高でしたね(笑)。
ちなみに上の写真は、トワイライトエクスプレスのロイヤルです。元々は一人用個室ですが、補助ベッドを付けると、二人でも快適に泊まれるのです。
こうやって足を投げ出して、大きな窓から流れる車窓を二人でただ眺めるというのは、本当にリラックス出来ますね。まあ妻はすぐにワインを飲んだり、本を読んだりしていて、いつまでも車窓を眺めるのは鉄チャンの私だけでしたが(笑)。
その後、私達はマンションを購入しました。
賃貸から持ち家に変わると意識が変わり、リラックススペースを自宅に作りたいという欲求が芽生えてきました。そこで、安いリラックスチェアを通販で買ってみました。
自慢の風景写真を額に入れて壁に飾り、その脇に椅子を置いてみました。これで「気分はグリーン車で眺める車窓…」。しかし全然ダメでした。安いイスだけあってギシギシ言うし、手すりなども固くて全然リラックス出来ませんでした。
リラックスチェアは、現物を試してから買うべきという、教訓だけが残りました。
子供が生まれたあとは、喫茶店と普通列車グリーン席
リラックススペース | 喫茶店、普通列車のグリーン席 |
頻度 | 毎日、グリーン車は月1回くらい |
リラックスツール | スマホ、パソコン、本 |
結婚してから4年後に子供が生まれ、あの優雅な生活は一変してしまいました(笑)。
生まれたばかりの頃は、子供自体に抵抗力がないから、どこへも連れて行けません。一方、子供に抵抗力がついた頃は、歩き始めてイタズラ盛りですから、親の方がどこへも連れて行きたくありません。
家にいて寝室で本でも読んでいれば、「何やっているの」と邪魔しに来ます。ちょうどベンチャー企業でソフト開発が忙しくなり、収入は月5桁だし、どこへも行けません。
この頃は、ベンチャー企業のそばにある喫茶店へ出勤の一時間前に行き、一人でひたすら日記を打つ日々でした。子育てというのはものすごく大変ですので、書くべきことも、毎日ものすごくありました。
逆に言えば、自分の未処理の感情を文章にでもしていないと、リラックス出来ない日々でもありました。
時々「旅に出たいという欲求」が生まれますので、その時は、普通列車のグリーン車にお世話になりました。
Suicaを使えば、750円で3時間近く「それなりの座席」で小旅行が出来ます。その車窓を見ながらビジネス書を読む一時が、最高のリラックスタイムだと思っていました。
当時の私は、いわば「自宅の外にリラックススペースを作る」方式でした。学生時代からずっとそうで、子供もまだ小さいからそれも仕方がないと思っていました。
しかしこの方式では、ホルモン異常(解離)には気づませんでした。「自宅の外のリラックススペース」には、致命的な欠陥があることを、自ら実証してしまったのです。
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